1. 起死回生の一発なんてない?
日本人は耐え忍ぶことが好きですよね。そして耐え忍んでからの乾坤一擲、起死回生の一撃でカタをつけるみたいな。
しかしこれは生きていく上でかなりまずいやり方です。
今日はこの辺りを考察していきます。
2. ボクシングのジャブは使えるパンチ
ウィキペディアによるとジャブとは、
『ボクシングなどの拳を使った打撃が認められている格闘技において、フックやストレートほどには腰を使わず、力をあまり入れずに放つパンチのこと。
威力はないが、コンビネーションや牽制など技術としての重要度は高く、ボクシングでは特に使用頻度が高い攻撃であり、非常に重宝される基本テクニックの一つである』
とあります。
どうでしょう? ボクシングの試合を人生の一場面と捉えると、このジャブというテクニックは非常に有効に使えそうな気がしませんか?
3. 起死回生としてのストレートパンチの弊害
ボクシングのストレートは完全に相手に倒しに行くパンチで、当たれば相手に大きなダメージを与え、ノックダウンさせることができます。
打つ側からすると、腰を回転させて腕を振りぬくので防御がおろそかになります。つまり外せば、逆に隙ができて相手の攻撃を受けやすくなってしまいます。
これを社会生活に当てはめてみると、仲がわるい相手や食ってかかってくる相手に逆切れして手ひどい反撃をしてしまうようなものです。
鋭い反撃が決まれば相手は相当なダメージを受けます。つまりダメージが大きいということは相手に根に持たれたり、周りの人たちにわるい印象を与えてしまいます。
やる側も腰を思いっきり入れたパンチですので、途中で引っ込みがつかなくなったり、冗談や悪ふざけでは済まなくなってしまいます。
4. 戦争だってジャブを使う
戦争の戦術の中に「威力偵察(いりょくていさつ)」と言う言葉があります。この威力偵察は総攻撃する前に相手の陣地に小さい部隊で攻撃をしかけて、相手の戦力、陣地の配置や出方を見る目的があります。これは小さい部隊で相手に限定的に攻撃を仕掛けるわけです。
この結果をもとに最終的に、自軍がどういう攻め方をするのか? どの程度の戦力で攻撃するのか? あるいは攻撃するのかしないのか?を決めます。
つまり戦争においてもいきなり総攻撃するのではなく、まずはジャブのような形で、小さい部隊を使って相手を探っていきます。
5. 耐え忍ばず、ジャブを駆使して相手をいなす
子どもの社会では口喧嘩だけに収まらず手を出してしまうこともあると思いますが、社会人になって手を使ってケンカをすれば事件になってしまいます。社会人の場合は口や態度によるケンカしか許されません。
社会人でもいじめ的なことを仕掛けてくる人はいますが、やはり相手が黙っていたり、真に受けたりしてしまうとエスカレートさせてくる傾向があります。
彼らは自分より弱そうと思った相手、反撃してこない相手にはしつこく攻撃を仕掛けてくる傾向があります。
こういう時に、じっと耐え忍んで、ある日我慢しきれずに切れてしまうということがないように注意したいところです。
6. 社会人のジャブの使い方
社会人になってパワハラをしてくるような人は二種類います。
ひとつは単に責任逃れなどでマウントしやすい相手にマウントするタイプ。
もうひとつは性格が攻撃的な人です。この性格が原因で、あまりにもしつこい場合は、その相手から黙って離れるというのが一番です。
ここではマウントしてくるタイプについて少し考えていきます。
この手の人は弱い相手と見られないようにすることが肝心と思います。つまり相手の攻撃に黙って耐えずに、少しジャブ的な軽い反撃を試みることです。
黙って耐えていると軽いパンチでもダメージがジワジワと来てある日大爆発ということにもなりかねません。ジャブで返す対応が必要です。
また大事なことは、二人きりにならないということです。
ボクシングもレフェリーがいてはじめてゲームになります。社会人では同僚、上司などを交えて相手に反則をさせないようにすることが大事です。
7. ハラスメントを減らす工夫
会社内でのハラスメントはコーポレートガバナンスが徹底される昨今、以前よりかなり減ってきているのではないでしょうか。
とは言え人が集団で生活する中で様々な軋轢もありますから、ハラスメントがまったくゼロになるということもないでしょう。
まずは自分がきちんと仕事をするというのが前提ですが、どうしようもない相手にはそれなりに対応して要らない気遣いを減らす工夫が必要です。
それじゃ、また明日!