1.ヤマダ電機、大塚家具を買う
以前ヤマダデンキが銀行サービスに興味を示していると言う新聞記事を目にしました。また経営不振に苦しんでいた大塚家具へ財政支援を行い、最終的には子会社化して業績を好転させています。ひと昔前はネット通販に押されて家電量販店は苦しくなると言われていましたが、ヤマダデンキは調子が良さそうです。そんなわけでどんな会社なのか?調子はどうなのか?調べてみました。
2.ヤマダ電機 会社概要
お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、ヤマダ電機ではなくヤマダホールディングです。ヤマダ電機はこのホールディングスの子会社です。
家電量販店 | 【東証9831】ヤマダホールディングス |
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2−1.理念
創造と挑戦。感謝と信頼で強い企業を目指し社員総意で企業価値を高め社会に貢献する
2−2.創業
1973年
2−3.所在地
本社:群馬県 高崎市
2−4.事業内容
1)家電(国内、海外の家電量販店)
2)住宅(住宅販売)
3)環境資源開発(省エネ製品販売、リユースなど)
4)金融(住宅ローン、損保、決済サービス)
5)サービス(飲食、旅行、住宅建材など)
2−5.国内ライバルとの売上比較
1位:ヤマダデンキ:16,115億円
2位:ビックカメラ:8,940億円
3位:エディオン:7,335億円
4位:ケーズ:7,082億円
5位:ヨドバシ:6,529億円
2位のビックカメラと大差をつけて堂々の第一位です!
2−6.ホームページ
ヤマダホールディングス公式HP
3.ヤマダ電機 注目ポイント
ホームページの企業概要のページを見ますと、会長兼CEOで創業者の山田昇氏が挨拶をしています。
また役員の陣容も見れますが、役員は入社が割合と最近の方が多く、外部から優秀な人をスカウトしてきた可能性があります。
経営の神様と言われたパナソニック創業者・松下幸之助は「自分より優秀な人に囲まれることが大事」とおっしゃっていたようです。「俺が一番優秀だ!」では裸の王様になって経営感覚が世の中の動きとズレてくれば経営が傾きます。
すでにノウハウを持っている会社をM&Aで手に入れて必要な業種への迅速な多角化、人材面でもヘッドハンティングを活用すると言うのは、成長、拡大期の企業に必要かつ有効な手段です。
また、
純資産総額1兆1634億円
自己資本比率54.6%(一般に50%以上が健全)と財務面も優秀です。
4.ヤマダ電機 配当利回り
3.38%(2021年3月期 予想)
3.5%以上あれば高配当株と言っても良いので、もう少し株価が割り込めば3.5%を超える曲面もあり、立派な高配当株になります。
それと株主優待を組み合わせると実質的な配当利回りは6%近くになるのでヤマダ電機をよく使う人には多くの恩恵があります。
5.ヤマダ電機 株主優待
実店舗で使える商品券になります。100株以上で株数に応じて500円券が複数枚届きます。今期で言いますと上期に2枚と下期に1枚で合計3枚、1500円分。
株価500円の時に買えば500円✖️100株=5万円に対して1500円ですから、3%の利回りになります。最近はヤマダデンキでも色々と売っているので優待券を使わないままと言うことはないのでけっこうなお得感があります。
(優待条件の最新情報は株式購入前にヤマダ電機のホームページで調べてください。)
6.ヤマダ電機 不祥事
粉飾決算、不祥事で検索し、投資にネガティブなポイントがないか調査しました。キーワードでネット検索して何も出てこなければシロ、問題なしとなります。
ヤマダの検索結果は、労務面でいくつか引っ掛かりました。量販店ならではのノルマの厳しさが原因にあるのかも知れませんね。本社での粉飾決算は見られませんでした。
7.ヤマダ電機 将来性
負の遺産になりそうなオワコン事業などをかかえていないか私なりに考えて判断しました。(石油関連などがそれに当たります。)
少し前まで家電量販店はオワコンと言われていましたが、今現在、シニアだけでなく若い世代も通販だけでなく家電量販店を併用している実感があります。特に冷蔵庫、エアコン、洗濯機、テレビなどは実機を見て買いたいですし、リサイクルや買い替え時の廃品回収も含めると量販店は便利です。特に駅前店はいつもたいへんな賑わいです。
さらにホールディング会社を作ったことからも、さらにM&Aで経営の多角化を目指していく方向が見れます。
8.ヤマダ電機 投資スタンス
競争が激しい家電量販店ですが、M&Aによる経営の強化、多角化を進めています。最近では経営難の大塚家具を子会社化し業績を好転させる経営手腕はさすがです。一方、国内市場は少子高齢化により市場が先細りになるため売上拡大には海外市場への進出が必要になります。海外市場での成功がこれからは必要になってきます。
ニュースなどを見ながら、例えば海外の大手家電量販店を買収したなどのニュースが出てくれあれば買いを検討したいところです。
9.ヤマダ電機 IRデータ
ホームページ:
ヤマダホールディングス公式HP
株価:
https://finance.yahoo.co.jp/quote/9831
予想される目標株価:直近(2022年8月)では予想が出ていないようです。
株主優待情報:
https://kabunushiyutai.diamond.jp/articles/-/261958
では、また明日!
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