1.フォーブスが選んだ革新的な世界企業
アメリカの有名な経済誌「フォーブス」が選ぶ革新的な世界企業の一社がこのニチコンです。なんと日本企業はトヨタを含めて4社しか入っていない中に入っていたと言うのは尋常ではないです。
今まで聞いたことのない会社ですし、社名がパッとしないというか安直な気がしますが(失礼…)、こういう会社を他の投資家に注目される前にリサーチしておくというのは投資では重要です。
この独特な社名は「日本」と主力商品の「コンデンサー」をくっつけてニチコンかな〜って勝手に想像(笑)。
2.未来のEV社会に対応できる ニチコン蓄電池 技術
はじめに書いておくと、これからの時代にクルマは電気自動車つまりEVに置き換わっていくことは様々な国の政策、環境規制で約束されています。しかしすぐにガソリン車に代わってEVになる訳ではありません、10年、20年掛けて徐々にEVへ変化していくことになります。電気モーターは将来的にガソリンエンジンに代って車の動力の主流になっていくわけです。
以下にニチコンの会社概要を会社のホームページから抜粋しました。
事業内容に中で、EVパワーステーションと家庭用充電システムの二つはEV社会の重要なインフラになってくる技術で注目すべきポイントになります。
2−1.理念
価値ある製品の創造。倫理的・社会的責任を果たす。企業価値の最大化を目指して「考動」します。
2−2.創業
1950年
2−3.所在地
設計拠点:東京都 中央区
国内製造拠点:10拠点
海外製造拠点:中国工場
海外販売網:米国、豪州、香港、台湾、中国
2−4.事業内容
1)EVパワーステーション
2)家庭用充電システム
3)環境資源開発(省エネ製品販売、リユースなど)
4)電子機器用コンデンサー
5)リチウムイオン電池
2−5.国内のライバル
事業内容の1、2に関しては、デンソーがライバル企業です。デンソーはその昔トヨタから電装部門が独立した日本を代表する自動車用の電装部品メーカーです。正直、ライバルとしてはかなりの強敵ですがトヨタ系以外のカーメーカもありますので将来性に問題はないでしょう。
2−6.ホームページ
ニチコン公式HP
3.注目ポイントは ニチコン V2H と言う技術
V2H(ブイツーエイチ)がこれから注目されてくる技術のひとつです。これはEV(電気自動車)のV、ホーム(家)のH、そしてto(〜へ)の当て字で2(トゥー)を組み合わせた用語で、電気自動車EVのバッテリーと家の電気を繋げるシステム技術になります。将来、各家庭に給湯器のような蓄電池が設置されるのが当たり前になってきます。
家に蓄電池があるメリットはひとつは災害時の非常バッテリーですが、それ以外にも日常生活でも次のふたつメリットがあります。
メリット1 | 電気料金を抑えることができます。 つまり夜間の安い電気を車のバッテリーや蓄電池に貯めておき、昼間の電力が高い時はそこから電気を取り出すことができます。 |
メリット2 | 貯めた電気を売ることができます。 バッテリーに貯めた電力が余れば、これを売ることができます。 |
ニチコンはV2Hのリーディングカンパニーのひとつと言うことで注目されています。
4.ニチコン 株価 と 配当 利回り
1.9%(2022年3月期)
私は3.5%以上で高配当株と判断しているので、現在の株価では高配当株とは言えません。現在の株価(2022年8月27日現在)は1400円を超えたくらいで、配当金は27円ですので、配当金が27円のままであれば株価が750円くらいまで落ち着いてくれば高配当銘柄の仲間入りとなります。
5.将来性と成長性は◎
会社が成長している途中と言う証拠になりそうなところを2つ、2021年の時のホームページで見つけることができました。
(2022年8月現在はホームページの全てが新しくなっています)
証拠1)
ホームページの製品紹介の箇所だけ新しくページを作り直していました。これは最近の自社が注目されてきたと言うことで、プロのデザイナーにページを作り直してもらったと見るのが自然でしょう。以前はどちらかというと自社のことを知っている取引先がちょこっと見る程度の簡素な見た目でした。
証拠2)
ホームページで現在も中途入社の人材を幅広く募集しています。採用者は試用期間がありますので、即戦力の人材が本当に必要であると推測できます。
受注や商談が多くなってきてその量をこなせるだけのマンパワーが不足している状況、つまり成長の過渡期にあるわけです。
製造業の世界は優秀な人材が少数いれば足りるほど甘くありません。開発案件がひとつ増えればそれによって新たに生み出される業務が4つも5つも出てくるのが製造業の面倒くさいところです。
状況証拠でありますが、成長、飛躍の芽が蓄えられている証拠でしょう。
6.ネガサーチの結果はシロ
粉飾決算、不祥事で検索し、投資にネガなポイントがないかネット検索しました。
キーワード検索して何も出て来なければシロ、つまり問題なし、不祥事が出てくればクロ、つまり問題ありとなります。
検索の結果、粉飾などの不正は過去に見られませんでした。
7.飛びつくことなく、じっくりと買いたい
配当のところで書きましたが、現在の株価1400円は低配当で旨味が少ないので、750円くらいまで株価が下がってきた時点で検討予定です。
750円といえば1400円の半値、「おいおい、そこまで下がることがあるのか?」と思うかも知れません。
しかし、下の10年スタンスの株価チャートを見ると700円、800円の時もありました。
株価は会社の業績だけを反映しているわけではなく、経済状況や投資家の期待に大きく影響を受けるので、長期で考えると意外と買いたいと思う株価まで下がってきてくれるものです。
ニチコンの10年スパンの株価チャートを見ると株価の上下動が波のように周期的なので、トレンドが変わって下がってくる局面も十分ありです。
それと大事なことは電気自動車EVの普及は将来的なもので、この数年でガソリン車に置き換わるものではないと言うことです。
ニチコンの業績も数年で急激に伸びるわけでなく、数年かかると考えなければいけません。
株式投資はロングドライブ、安全運転で運用していきましょう!
今日明日飛びついて買うのではなく、投資家がニチコンを忘れた時、十分に株価が落ち着いてから買うくらいのスタンスが丁度良いのです。
8.公式HP、株価情報
ホームページ:
ニチコン公式HP
株価:
ヤフーファイナンスのニチコン情報
予想される目標株価:直近(2022年8月)ではゴールドマンサックスが1600円としています。
ニチコン<6996.T>が堅調、GSが目標株価引き上げ
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